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━━━━ 東洋医学の診察法で重視されていることは?

先日お話ししたように、東洋医学は少なく見積もっても二千数百年間には出現していた医学です。

当たり前のお話ですが、当時は血液検査もレントゲン写真もありません。病気の状態を判断するのは患者さんも、もちろんお医者さんも自分の体の感覚が頼りです。例えば東洋医学で大事にされる四診と呼ばれる四つの診察法のうち、望診(ぼうしん)は視覚、問診(もんしん)は話を聞くことですが特に味覚の問題の確認、切診(せっしん)は特に脈を診ることですから触覚が該当します。このように東洋医学の診察では感覚を重要視していたのです。残る一つは聞診(ぶんしん)ですが、、、

これは問題にしてみましょう。 聞診はどの感覚に該当するでしょうか?
正解は、実は2つあります。一つは「聞く」からお分かりになるように聴覚です。そしてもう一つは嗅覚です。

「え? 聞くなのに嗅覚?!」と思われるかも知れませんが、実際に香道などでは、香りを嗅ぐことを「聞く」と言いますね。なので、嗅覚も「聞く」なのです。 そして四診で人間の五感を総動員していることが分かります。

━━━━ 東洋医学は「感覚に従って作られた医学」

つまり今も昔も患者さんは自分の調子の悪さをご自分の感覚で判断しているわけですが、当時はお医者さんもお医者さんご自身の感覚で病気の状態を判断していたということが言えるのです。

東洋医学では患者さんが病気であることはもちろん、患者さんの調子が良くなった治ったということも、患者さんとお医者さんの感覚で判断していましたし、実は今でも感覚をとても大事にしながら判断しているのです。

このように東洋医学は「昔の人が自分たちの感覚に従って作られた医学体系」なのです。このことを覚えておくと東洋医学を理解しやすいので、ぜひ覚えておいてくださいね。