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患者さんに治療をしていると、肩こりなど筋肉の緊張が強いのに自覚がない方に多くいらっしゃいます。肩こりの自覚がないということは自分がストレスでひどく緊張していても気がつけないということですから、実は非常に危険です。では、どうすればいいかというと、ストレッチでも散歩でも、まず少し体を動かしてみると自分の筋肉が硬かったり、動かしにくかったりということに気がつきやすくなるものです。

自分の体の緊張に気がつき始めたらしめたものです。あとは少しずつ緊張をほぐすように体を動かしていけば良いのです。


━━━━ 緊張をほぐすように体を動かすって、どうしたらいいの?!

そんな声が聞こえてきそうですが、そんなに難しく考えないでください。一つ実験してみましょうか。

1 じゃんけんのグーを作るように両手の拳をぎゅっと握ってみてください。

2 拳をもっと強く握りしめながら、全身の体を感じてみてください。

3 どうでしょう。拳だけでなく全身が緊張して固くなってくるのが分かりますか?

4 今度は拳を開いて、指の骨がバラバラになるように両手を揺すってみましょう。もしかしたら、立った方がやりやすいかも知れません。

5 拳を握りしめたとき固くなった全身は、今はどうですか? 変化しましたか?

手をバラバラに揺すると固くなった全身が再びほぐれてくるのを感じられたでしょうか?


━━━━ 脱力とバランスとの関係は?

このように体がほぐれてくると、体を感じられるようになります。

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体が感じられるようになると、体のバランスを整えることが上手になります。

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体のバランスが良くなると、もっと体がほぐれてきます。

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もっと体がほぐれると、もっと体を感じられるように・・・(以下略)

このように体の脱力と体を感じる能力と体のバランスを調整する能力は、連関しながら上手になっていくものです。

誰でもいきなり体を感じられるわけではありません。当たり前ですが、体を感じることを上手になるためにはやっぱり練習が必要なんです。偉そうにお話をしていますが、私だって毎日練習しています。普通より、ちょっと長いこと練習しているだけです(笑)


━━━━ どこの部位から始めるか?

先ほど手を揺すると思いのほか全身がほぐれるのを感じていただきましたが、このように体のどの部位でも揺すると全身がリラックスしてほぐれてきやすいものです。

揺する部位はどこでも構いません。手でも足でも背骨でも、骨でも筋肉でも内臓でも。

もちろんより細かく丁寧に揺することができる方が、より細やかに全身をリラックスさせることができることは言うまでもありません。 

でも最初は一番揺すりやすいところから始めるのがオススメです。人により違いますが、やはり手を揺するのが分かりやすい方が多いですね。

そして、そのような体を揺する体操を体系化してくれているのがゆる体操であることもここに書いておきます。当院では、セルフケアに積極的にゆる体操を導入しています。またセルフケア教室ではもっと積極的にゆる体操を指導しております。



【参考文献】
「脳と体の疲れを取って健康になる ゆる体操」高岡英夫著、PHP研究所、2015年